世間では終活が叫ばれている昨今。うちの父も終活の一環にと最も若くノッていたバブル時から退職するまでの間にいくつか買っていた腕時計を売りたい、ということで代わりに行ってきました。恥ずかしながら時計、それも男物には疎く、古臭いしたいした値段にはならないのではないか。車みたいに廃車代を請求されることにならないだろうか、と思いながらも時計買取を行っているお店へ足を運んでみました。父の時計が安物かそうでないかもわからない身。一目見て安物だとわかったら軽くあしらわれるんじゃないだろうか。そんな心配は全くの杞憂で、とても丁寧に、宝物のように扱い鑑定をしてくれました。店員さんと話しているうちにそういえばこの時計はハレの日用として私の入学式や卒業式に着けてくれていたものだ。これは従兄弟の結婚式に着けていたっけ……。そんな思い出もよみがえってきたりもしつつ、父の希望でしたので全て売却を希望しました。すると、本数が多かったこともありますがなかなかの高額査定。すると父はなんとそのお金で老後のおしゃれの一本に、とまた時計を増やしていました。でもこの先もまた本数を増やしていってしまい、私が時計買取に再度赴くほど父には長生きしてほしいものです。